佐野洋子の本屋が百年文庫にオープン!

 
 
そして、「百年文庫」では明日から、「佐野洋子の本屋 北軽井沢店」(〜本が買えて、絵が見られる、小さな展覧会〜)が始まります!

「百年文庫」店長フクシマは、生前から佐野洋子さんと親しい交流がありました。
その彼女から、展示についてのご紹介です。
 
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洋子さんは洒落た人だった。

山の中ではとんと見かけない素敵なもの(たとえば、細やかな織のコートだったり、きれいな色のストールだったり)をさりげなく身に着けている人で、しかもよく似合っていた。
手製だという青い鳥の模様のついたエプロンも、えらく似合っていた。

 
洋子さんは料理上手な人だった。

たまに電話がかかってきて、ご飯に呼んでくれたりする。
ときに冷やし中華、ときにドライカレー。カボチャのサラダやビーフシチューなど。家にお邪魔して食べていくこともあったし、お弁当箱みたいなのに詰めて持たせてくれることもあった。
それがどれも、とてつもなく美味かった。
亡くなった後に周囲から聞かされた水餃子(彼女の得意料理)が食べられなかったのが、何よりも悔しい。

 
洋子さんはたぶんモテた。

ある晩、彼女の家でご飯をごちそうになった後、恋の話になったことがある。
タバコを吸っては灰を落とす指が色っぽかったので、洋子さんモテるでしょと聞いてみた。
新しいタバコに火をつけて、モテたことないわよと言う。
つまらない話の続きをするみたいに、ちょっと間を置いてから彼女は言った。
「でも、狙った人は全部落としたわよ」
そういうのをモテるっていうんじゃないのかと思ったけど、そんな言い方できるからモテるんだと思った。

 
そんな洋子さんのお店が「百年文庫」にやってきます。
明日からの展示に向けて、準備が進められています。

 
 

【佐野洋子の本屋 北軽井沢店】
〜 本が買えて、絵が見られる、小さな展覧会 〜
10/13〜15 会期中、10時〜17時まで
★この3日間しか見られない原画もあります!

【佐野洋子原画展】
10/13〜21 10時〜17時まで

 
 
::おねがい::

古くなった『100万回生きたねこ』の絵本をお譲り下さい。
落書きがしてあったり、破れていても構いません。
みなさまの想い出の詰まった “とらねこ” をエピソードとともに一同に集めたいと思います。
集めた絵本は、今後展覧会などで使用させて頂く可能性がありますので、その旨ご了承下さい。
絵本は譲れないけれど写真だけなら、という方も歓迎です。
「佐野洋子の本屋」開催中の3日間、お持ち下さった方には特製カードを差し上げます。

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